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【科学探究部】京都産業大学との共同研究の一部が英語論文として公開されました!
2020.09.25
顧問の谷脇です。
今回ご報告する内容は、大阪高校が創立して初めてクラブでの研究内容が英語論文(Journal:Mitochondrial DNA Part B)として公開されることになりました。
これまで京都産業大学と共同研究を行ってきた中、2018年2月に環境DNA分析を利用した生物相調査で「ムギツク」という魚が生息されていることが分かりました。
「ムギツク」は、大阪府では絶滅危惧種2類に指定されている希少種です。
環境DNA分析で「ムギツク」が検出された結果を受け、大阪市水道記念館に興味関心をもっていただき、2018年5月に水道記念館に飼育されていた「ムギツク」を科学探究部に寄贈していただきました。
寄贈後は、「ムギツク」の繁殖も視野に入れながら飼育し、その飼育個体から直接DNAを採取しそのDNAを用いて「ムギツク」が淀川の広範囲でどれぐらい生息しているか調査しようと思っていましたが、1年後にその「ムギツク」が死亡してしまいました。
その後、死亡した「ムギツク」から直接DNAを採取しDNA分析した結果、「ムギツク」の全ミトコンドリアDNAの全容を解明することができ、また、この情報が公共データベースDDBJに登録されていないことが分かりましたので、公共データベースに登録する英語論文を私が筆頭著者として作成し投稿するに至りました。
だらだらと書きましたが簡単に述べると。。。。
水道記念館から寄贈頂いた淀川生息の「ムギツク」が、大阪府では絶滅危惧種であるにもかかわらずそのDNA情報が未登録のため、大阪高校と京都産業大学との共同研究で初めて「ムギツク(淀川,大阪)」としてDNA情報がDDBJに登録されることになったのです。
これは大変名誉のあることで、快挙です。
2020年8月3日から公開されていますので、ぜひ確認下さい。