6月5日　関西BNCT共同医療センターでの研修

今回の研修･･･とんでもなく刺激的でした。
世界の BNCT研究をリードしている関西において、病院、医師、機器や薬剤の開発企業が一堂に会して高校生のための見学＆研修会を開いて下さり、本当にありがとうございます！！
私たちNプロジェクトは8月21日、大阪・関西万博にて「大阪・関西がリードするがん治療～BNCTが拓く「いのち輝く未来社会」をテーマにNプロジェクト80名限定メンバーで発表させていただきます。
今回はその日に向けた学びとして、非常に濃い内容でした。

9：10～／13:10　レクチャー①
A）大阪医科薬科大学　関西BNCT共同医療センター　武野医師
『BNCTの原理、がん治療におけるBNCTの位置づけ、世界の中での当施設の位置づけ』
B）住友重機械工業株式会社　産業機械事業部　医療・先端機器統括部　片岡氏
『加速器BNCT照射システムについて』
C）大阪医科薬科大学　関西BNCT共同医療センター　吉川技師
『治療の流れ』

10：10～／14：10～　ステラファーマ株式会社による施設見学実習
D）CTシミュレーション室 → 照射室 → 加速器
病院内施設のため写真をお見せ出来ないのが残念ですが、治療で中性子を照射する際に患者様が約1時間快適に過ごせるよう工夫されている施設と、その治療を可能にする加速器のメカニカルで重厚な機械の両方を見ることができて素人の私は感動しきりでした。

続いて最後のレクチャーです。
11：20～／15：20～　レクチャー②と総括
E）ステラファーマ株式会社『BNCTにおけるBoron10と薬剤研究』
F）住友重機械工業株式会社『加速器の構成や実際の医療で使用するためのステージゲート』
日本人の約2人に１人（男性約65%・女性約50%）が生涯のどこかで罹患する“がん”。
治しきるための治療としては、“取れるなら取る”外科治療、そして今回学んでいる放射線治療があります。
放射線によってがん細胞を破壊するため“目に見えない科学のメスでがんを斬る”治療と言われます。

今回、研修を通して新しいがん治療の最先端に触れ、はじめて知ることばかりで刺激的でした。
そしてBNCT医療の現場では、医師だけでなく放射線技師や医学物理士、看護師、薬剤師、機器開発担当者など、それぞれの高い専門性を発揮して“チーム医療”に取り組まれている様子を伺うことができました。
そして、患者様が1人でも、少しでも長く生きられるように日々、色んな役割の中で病気と闘っていらっしゃる様子を知り、感銘を受けました。

《参加した生徒の声》
・高い技術と高い意識でいまの医療環境があるんだなと思いました。大阪からの技術を万博で広めたいです。”
・BNCTの最前線に触れて、ホウ素を体に巡らせてそれを中性子と反応させてがん細胞を破壊するなんてやり方があるとしってそんな方法を発見したひとはすごいなと思った。ここまで来るのにもさまざまな・
・放射線に対して高校に入学した頃はよいイメージがなくて使い方を間違えば命に関わるものだと思ったけれど、Nプロジェクトの放射線治療の学習を通してがん治療などイメージが変わった。今まで医療はお医者さんと看護師さんがかかわるイメージが強かったが機械をつくる人操作する人薬品をつくる人とか様々な人が関わっていることが分かった。
・放射線が危険なものではなく体を治すことにも使えることを知り、治療として使えるまで時間がかかることや施設の綺麗さにびっくりした。
・陽子が1秒間で地球を二周することを知ってとてもビックリした。患者さんに当てるときはスピードを遅くして、体に負担がかからないようにしていることを知った。
・祖父が癌になった時にBNCTを受けようと思っていて結局は受けれなかったけどそこから気になりました。
私は今回の話を聞いて認知症や高齢者の人もBNCTを受けれるようになって欲しいなと思いました。
・がん治療について数少ない治療法の中新しくできる可能性にすごい可能性を感じました。今回の話を聞いてこの治療法が少しでも早くたくさんの人に提供できるよう万博で話したいです。
・BNCTに関してほんの少し知識がある程度だったが、多くの方のお話を聞いたり、それを目で見たりすることで理解が深まった。とてもいい学びになった。

今回、貴重な学びの機会をいただいた皆さま、誠にありがとうございました。

《ご協力いただいた皆さま》50音順
・大阪医科薬科大学（関西BNCT共同医療センター）
https://www.ompu.ac.jp/kbmc/
・大阪府政策企画部企画室連携課
・ステラファーマ株式会社

STELLA PHARMA

・住友重機械工業株式会社
https://www.shi.co.jp/